両親のお金

2017年8月15日

先日、帰省した際に両親とお金について話をした。

昨年、『下流老人』という本が話題になったが、両親がお金に困っていないか?息子としては心配なので、今回、全ての資産を明らかにしてもらった。仕事柄、高齢者の不安や相続の現場などが大変であることは分かっている。親の資産を把握しておくことで適切なアドバイスもできるのである。

一般的には親とお金の話をするのは難しいと聞くが、プロとして教えてほしいとお願いすると、必要なものを全て見せてくれた。基本的にうちの両親は、まじめで無駄使いもしなかった。結果的に若い時から将来のことを考えていたため、私の想像以上に金融資産をもっており、その点は安心した。

しかし、金融資産の大部分が定期預金に置かれて全く働いていないため、定期預金のうち必要な資金は普通預金口座に移し、残りのお金は運用した方がいいという結論になった。世の中の常識とは違うかもしれないが、長生きする可能性がある以上、定期預金よりも一部リスクをとるほうが安全と考えている。

昨日、父と地元の銀行に行き、先日解約しておいた定期預金から一部を普通預金に残し、残り全額を証券口座に入金した。高齢の父が大きな金額を証券口座に移すということで、おそらく地方銀行ではあまり例がないためか、いろいろ理由を聞かれたが、父は息子のところで運用するからとはっきりと答えた。

うちの両親が何歳まで生きるかわからないが、父の資産をポートフォリオ運用しながら、手元資金が少なくなって来たら必要に応じて取り崩していく。運用しながら取り崩せばなかなかお金は減らないからだ。高齢者の運用で大切なのはどんどん殖やすということではなく取り崩してもなかなか減らないということが重要である。子ども達は経済的に自立しているため、お金を残す必要は全くない。親には元気なうちに旅行など自分たちのためにお金を使ってほしい。

相続になれば母の証券口座に移管して運用を継続するので基本的に運用期間は、両親のどちらかが生きている限りということである。

うちの両親に限らず誰もが年金だけで老後を乗り切ることは難しい。今回、両親のお金を通じて資産運用の重要性についてあらためて考える機会になったし、両親が顧客になったことで、さらに身が引き締まった思いである。

お客様が経済的に困らないようにしっかりサポートしていくことがファイナンシャルアドバイザーの仕事である。