息子の海外留学

2017年8月28日

今日は、仕事の話ではなくプライベートな話。

今週、金曜日に高校2年生の息子が約1年間のカナダ留学に出発する。留学することが正式に決まったのは、昨年12月でその後のビザの取得など留学に関する手続きは、ほとんど妻任せで私は何もやっていないのだが、準備はなかなか大変だったように思う。留学する本人は、もちろん準備が必要であるが、特に高校生の留学は、家族によるサポートが不可欠である。そのことは、とても勉強になった。

今年、カナダは建国150周年という節目の年であるが、息子は、バンクーバーから飛行機で約1時間のブリティッシュコロンビア州のカムループスという街にホームステイしながら地元の公立高校に通うことになる。人口10万に満たない美しい街である。

ホストは、カナダの郵便局に勤務する42歳独身男性で、息子の他にもう一人、中国人留学生もステイしており、カナダ人のおじさんと中国人留学生と3人の共同生活が始まる。ホストの自宅からバスで15分ほどの場所に学校があり、来週からカナダ人と机を並べて授業を受けるはずである。実に楽しそうではないか。

さて近年、日本人留学生が減っているということを耳にする。原因はいろいろあると思うが、理由の一つに留学してもあまりメリットがないと考えている人が多いと聞く。私自身は、留学自体にメリットがあるとかないとかの話は正直どうでもいいのだが、息子には出来れば大学からではなく高校のうちに留学を経験させたいと思った。明確な理由があるわけではないが、何となく面白そうだから。

もちろん親が留学してほしいと思っても本人が行きたいと思わなければ意味がない。親の強制は子どもの反発になるだけで、自発的に子どもが行きたいという気持ちが醸成されるということが大事である。

我が家の場合は、結果的に息子が留学したいとなったのだが、息子なりに高校で仲間とサッカーをやっていたため、少し悩んでいたことも事実である。最終的に留学するという決断に至った理由の一つは、15年前から海外留学生の受け入れボランティアをしていたことがあると思う。海外から日本にやってくる10代、20代の若者と小さいころから接する機会があったため、自分も将来、海外で暮らしてみたいと考えたのではないか。

また小学5年生の夏に韓国に2週間、中学1年生の夏にアメリカに1カ月、一人でホームステイした経験も本人の自信になっていると思う。
最近も息子は、全く不安はない様子で普段通りで落ち着いている。心配してくれる周りの大人たちよりも落ち着いているように見えるほどだ。もちろん海外に長期で住むのだから、さまざまな壁にぶつかることは間違いない。楽しいことばかりではないだろう。しかし、苦労すればするほど人間は、成長するものだ。すべての体験を丸ごと受け止めて、カナダでの暮らしをエンジョイしてほしい。

父親として息子を海外留学させるということはもちろん初めてであるが、不安は殆どゼロでワクワクする気持ちが圧倒的に大きい。それは息子も同様だと思う。

それともう一つ、私自身、予期せぬ感情が湧いてきたのは新しい発見であった。

カナダで奮闘する息子に負けないように、自分自身もこれまで以上に頑張ろうという気持ちが湧いてきたのだ。

このような感情は、人生で初めてだった。

株価=利益×人気

2017年8月18日

いうまでもないが株価は、日々変動する。

なぜ株価は、変動するのか?ごく当たり前のことのようであるが、この問いに具体的に答えられる人は少ない。

株価が動く要因を2つの株価指標を使って、説明したい。株式投資をするのであれば知っておきたい株価指標である。

その1.EPS(一株当たり利益)

EPS=当期純利益/発行済み株式数

当たり前であるが、発行株式数に変動がなければ当期純利益が増えれば一株当たり利益は高くなる。

その2.PER(株価収益率)

PER=株価/EPS(一株当たり利益)

PERは、人気の尺度であり、一般的にPERが高い企業のほうが低い企業よりも人気(期待)が高いということである。

中学生でもわかるが、その2の公式は、以下のように分解できる。

株価= EPS(利益) × PER(人気)

今、世界で一番注目されているアマゾンを例にとってみる。

2016年12月(実績) EPS=5ドル、PER=192倍 株価は、現在960ドル近辺で推移している。

日本株と比較してやや割高と言われている米国株インデックス S&P500の予想PERは、18~19倍、ナスダックが21倍である。
アマゾンのPER192倍という倍率で、アマゾンの人気がいかに突出しているかわかるだろう。

ちなみに日本で一番大きな会社はトヨタ自動車であるが、EPS=588円 PER=10.42倍 株価は、現在6000円近辺で推移している。最近、トヨタのみならず自動車メーカーのPERはかなり低下している。これまで花形産業であったが、トヨタのPERから見ても自動車メーカーへの期待は大きくないことが分かるのだ。世界的にガソリン車から環境にやさしい電気自動車への大転換が迫られており、自動車各社メーカーの将来利益に対して不安視されているのかもしれない。10年後、日本で一番大きな会社はトヨタではないかもしれない。

株価は、利益と人気の掛け算で決まるということを知っておいてほしい。

両親のお金

2017年8月15日

先日、帰省した際に両親とお金について話をした。

昨年、『下流老人』という本が話題になったが、両親がお金に困っていないか?息子としては心配なので、今回、全ての資産を明らかにしてもらった。仕事柄、高齢者の不安や相続の現場などが大変であることは分かっている。親の資産を把握しておくことで適切なアドバイスもできるのである。

一般的には親とお金の話をするのは難しいと聞くが、プロとして教えてほしいとお願いすると、必要なものを全て見せてくれた。基本的にうちの両親は、まじめで無駄使いもしなかった。結果的に若い時から将来のことを考えていたため、私の想像以上に金融資産をもっており、その点は安心した。

しかし、金融資産の大部分が定期預金に置かれて全く働いていないため、定期預金のうち必要な資金は普通預金口座に移し、残りのお金は運用した方がいいという結論になった。世の中の常識とは違うかもしれないが、長生きする可能性がある以上、定期預金よりも一部リスクをとるほうが安全と考えている。

昨日、父と地元の銀行に行き、先日解約しておいた定期預金から一部を普通預金に残し、残り全額を証券口座に入金した。高齢の父が大きな金額を証券口座に移すということで、おそらく地方銀行ではあまり例がないためか、いろいろ理由を聞かれたが、父は息子のところで運用するからとはっきりと答えた。

うちの両親が何歳まで生きるかわからないが、父の資産をポートフォリオ運用しながら、手元資金が少なくなって来たら必要に応じて取り崩していく。運用しながら取り崩せばなかなかお金は減らないからだ。高齢者の運用で大切なのはどんどん殖やすということではなく取り崩してもなかなか減らないということが重要である。子ども達は経済的に自立しているため、お金を残す必要は全くない。親には元気なうちに旅行など自分たちのためにお金を使ってほしい。

相続になれば母の証券口座に移管して運用を継続するので基本的に運用期間は、両親のどちらかが生きている限りということである。

うちの両親に限らず誰もが年金だけで老後を乗り切ることは難しい。今回、両親のお金を通じて資産運用の重要性についてあらためて考える機会になったし、両親が顧客になったことで、さらに身が引き締まった思いである。

お客様が経済的に困らないようにしっかりサポートしていくことがファイナンシャルアドバイザーの仕事である。

投資センス

2017年8月9日

投資で成功するためにはある種のセンスが求められる。投資センスとは暗黙知のようなもので、なかなか言葉にするのは難しいが、この人はセンスがいいなという人は意外と少なく、大多数はあまりセンスがいいとは言えない。だからこそ、アドバイザーとしては、たまにセンスのいい人に出会うとうれしくなるのである。

最近、ビットコインなど仮想通貨に興味を持ち、投機目的で買っている人もいるが、そのような人は、例外なく投資センスはない。センス0ではなくマイナスである。わかっている人は仮想通貨など買わないし、そんなもので儲けても仕方ないことを理解している。

仮想通貨にむらがる人達は、基本的にリスクやマーケットの本質について理解していない。よって高い確率でどこかのタイミングで痛い目に合うことになる。もちろん宝くじが当たる人がいるようにビットコインで儲かる人もいるのだが、仮想通貨への投機は少なくとも現時点では邪道と言っていい。フィンテックブームに乗って次々と生まれる仮想通貨は、まさにオランダのチューリップバブルの際に次々と生まれた新種の球根と同じである。投機家は、チューリップの球根と同様に仮想通貨の本質的な価値をみることなく、なんとなく価格が上がりそうだから買っている。歴史は繰り返す。仮想通貨ブームは、投資センスのない人がたくさんいるため、しばらく続きそうであるが、遅かれ早かれ終息するだろう。

当社は、長期投資の王道を多くの人に実践してほしいと考えている。偽物ではなく本物の資産に投資するべきである。若いうちからしっかりとした考えのもとで長期投資を実践すれば、人生においてお金に困ることはないだろう。いつの時代も偽物は滅びるが本物は生き残るからである。不確実な未来に対して、時間をかけてしっかりと準備することが大切である。

仮想通貨だけではなくFXや株式においてもキャピタルゲインを狙って短期売買で一喜一憂する人は世の中にたくさんいる。高い確率でみんな失敗することになるのだが。投機であろうが投資であろうが基本的には自己責任であるため、すべてを否定するつもりはないが、そもそも資産運用はエンターテイメントではない。たまにお客様から『中浜さん、なんか面白い商品ないですか?』と聞かれることがあるが、投資にエンターテイメントを求めないでほしいと答えている。

投資は、預金と同様に実につまらないのだ。つまらないけど大切なことってありますよね。

昨日、投資経験のない若い男性がビットコインを遊びで買っていますと言っていたので、『かっこ悪いですね。大切なお金だから、ちゃんと運用したほうがいいですよ。』と言っておいた。

資産運用で成功するということはビジネスで成功することと同様に忍耐と時間を要する。安易に利益を追い求めるのではなく、時間をかけて資産を育てていくことが投資の王道である。